中村明美のひとりごと

司会者と呼ばれるようになって　早２５年

それまで　OLをしていた私には　「かつての同僚」や「上司」がいるのですが


そうした方々をお送りするご葬儀の現場は、まるで　「あなたは親族ですか？」　と思われてしまうほど胸が締め付けられる現場になるのです


お打合せの時
「生前　本当にお世話になりました」　と　かつての上司でいらした故人の奥様にご挨拶したら

「中村さんの事は　主人がよく話していましたから知っていましたよ。　今日は明美が休んで・・・今日は明美が電話で・・・って」
と、職場での私の様子を　ご家庭で奥様にも話しておられた事をお聞かせ下さいました

「本当ですか？」　と驚く私に　奥様は尚　続けて
「あなたが司会をする姿を見かけると　明美上手だな・・って言ってました。今日は宜しくお願いしますね」

もう　私の想いは言葉にはならず、ただ涙だけ溢れて止まりませんでした

危なっかしい私の成長を　気長に、おおらかに見守って下さった　本当に穏やかな上司でした


こうやって　人は誰かの心の中に生き続いていくのですね






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